(執筆者:弁護士 山畑博史)
【Q.】
弊社は食品の製造・加工を営む会社です。今回の東日本大震災では、風評被害も深刻な問題となっていますが、弊社も食品を取り扱っていますので、他人事ではありません。風評被害を受けた場合の対応などがあれば、教えてください。
【A.】
1.風評被害とその特徴
いわゆる風評被害とは、一般的には、製品やサービス等に対する世間の評判や噂といった「風評」によって、売上げ減などの被害を受けることと考えられています。
風評被害の特徴として、製品やサービス等の品質低下や不具合及びその原因が確認・究明されない場合でも、様々な憶測や情報がメディア等を通じて伝播・拡散されることにより、情報の受領者が、当該製品等、ひいては同種の製品等に対して、マイナスの感情を抱き、その結果、受領拒否、返品、取引停止、不買、価格の下落といった悪影響が生じる点が挙げられます。また、一旦、誤った情報が拡散されると、後にそれが虚偽であることが判明しても、すでに定着してしまった印象や認識を払拭することが容易ではないという点も、風評被害の特徴と言えます。
2.風評被害を受けた場合の法的対応とその限界