(執筆者:弁護士 猿木秀和)
【Q.】
数年前から、従業員が定年になった後も、年金の支給開始年齢になるまでは雇用を継続しなければならなくなったと聞きました。しかし当社では、定年に達する者が当分いないので、特にこれまで何も対応していません。このままにしておいても問題はないのでしょうか。
【A.】
1.高年齢者継続雇用制度について
「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(以下「高年法」)は、65歳未満の定年制を採る企業に対し、雇用する労働者につき65歳までの安定した雇用を確保するため、以下のいずれかの措置を講ずることを義務付けています(同法9条1項)。
①65歳以上への定年の引き上げ
②継続雇用制度の導入
③定年の廃止
この規定は平成18年4月に施行されたもので、年金の支給開始年齢の引き上げスケジュールにあわせて経過措置が設けられました。平成22年4月から同25年3月の間に定年に達する者については、64歳までの雇用確保が求められています。